FC2ブログ

暑中お見舞い申し上げます

夏ですね。気づいたら夏(汗)そんな感じでした><。
TEXTアップしようと思ったのですが、久しぶり過たので(汗)、
サイトに載せて大丈夫か心配だったので、こちらにアップしました。



迷惑メール


『最近どう?』
ヒカルからアキラへのメールだった。
件名なしのひとことメール。
それは、何かの拍子で時間を持て余した時に打つ類のメールでしかなかった。

「彼女からのメール?」
スマホを手にするアキラに声がかかった。
「いえ。迷惑メールです」
いかにも不機嫌そうな顔をして答える。
顏を合わせることはなくても、同じ仕事をしているのだから元気かどうかは知っているし、
最近の成績だってお互いに届いている。
だから。
アキラはヒカルからのふたことメールを受け取るたび、いつも不機嫌な顔をした。


ヒカルの元にアキラからのメールが届いたのは数日後だった。
「彼女?」
スマホをズボンのポケットから取り出すヒカルに隣を歩く和谷が言った。
「塔矢」
「オマエらってさあ、何だかんだ言って仲いいよな」
「違げぇーよ」
見せられた画面を和谷が覗き込んだ。

『特に変わらずだ。
そういえば、進藤の先日の一局について思うところがある』
以下、延々と続く長文を和谷は読み切らないまま、もういいと頭を振った。
        
「これだけの長文が書けるって、ある意味すごいよなぁ。
ていうか、塔矢って暇人?」
ヒカルのつぶやきに、和谷が苦笑いをする。
そんなことあるはずない。
塔矢アキラは、相変わらずイベントや行事に引っ張りだこの人気棋士だ。
今だって大きな棋戦をたくさん抱えている。
「まっ。いっか」
ヒカルは返信することなくスマホをしまうと目の前の建物に入った。

「何にやにやしているんだよ」
「別に。変わらないなって思って」
「あぁ? あー、このイベントっていつもそうだよな」
子どもたちと碁盤。
規模は小さなものだけれど、毎年、和谷と出かけるイベントだ。
去年見た顔の子どもの姿形は変わっても、風景はほぼ去年と変わらない。
強くなりたいという目で、自分たちが来るのを心待ちにしてくれているから、
二人にとって楽しみにしている仕事のひとつだった。


「ほんと、変わらねーの」
プロになって前より強くなっても、強くなりたい気持ちは変わらない。
アキラと打ちたいと思う自分も昔のままだ。
そして。
忙しい合間を縫って対局に対する長文メールを打ってくる
アキラの碁バカなところも全く変わらない。

年を重ねて変わったことはたくさんある。
でも、変わらないものも確かにあるとヒカルは思う。
自分の心の中にある懐かしくて大切な思い出や、碁盤の上で誓った自分の決意。
それらを忘れずに、変わらずに持ち続けたい思う気持ちは
願いに近いものかもしれないけれど、
だからこそ、変わらずに自分の中で持ち続けていきたいものだ。
ヒカルは、不機嫌そうな顔で長文を打つアキラの姿を思い浮かべながらスマホを手にした。
『次の日曜日、打とうぜ』
もしかしたら、気が向いた時に自分がアキラにひとことメールを打つのは、
相手が変わっていないことを確認するためなのかもしれない
そんなことを考えながら・・・。


「おーい。進藤」
「おう」
和谷の声にヒカルは軽く手を挙げた。
ちょっとした瞬間にいろいろと考えをめぐらせるなんて、ずいぶんと大人になったものだ。
ヒカルはひとり笑うと、自分を待つ人たちの前に足を進めた。






いつまでも、変わらずヒカ碁は大好きです!
お付き合いいただきありがとうございました。





近況報告!!
元気です。いろいろありましたが、元気です!!
今回の話はこんなやりとりから書き始めました。

「暑いねー。元気?」
就職が決まったか、彼氏ができたらメールして!
と言ったのに、音信不通な後輩に、仕事帰りの電車の中からメールしました。
次の日、後輩からメールが届きました。
「あまり元気じゃないです」
うんうん。そうだった。
そういえば、元気溌剌な後輩って、見たことなかったよ!(笑)
以下、長々と近況報告が続くメールをにやにやしながら読みました。
「でもオタクは相変わらずです。
家族の目を盗んでは絵を描いてます。最近はまっているのは、進撃の巨人です」
相変わらず元気じゃん。と、変わらなすぎる後輩に安心して、大笑いしました。
やっぱりこっちの世界の大先輩。
ささいなやりとりも私にたくさん影響を与えてくれます(笑)。
後輩も元気です(笑)。




拍手ありがとうございました。
放置サイトになっているにもかかわらず、ありがとうございました。
書こうと思った時、書いている時、
TEXTじゃなくて漫画にした方がいいんじゃない?とぐるぐるしていた時、
そして、出来上がってアップすべきか迷っていた時、とてもとても励まされました。
私のサイト。見返すと、顔から火がでそうになるTEXTもあったりしますが(笑)、
今でも楽しんでくださって、待ってくださっている方がいるかもしれないと思えるのはとても嬉しいです(すみませんっ。ほぼ妄想に近い状態で、勝手に変換させていただいてますっ)、、、
この数週間、「書こうと思っているんです!」、「猛烈にパンチ入れ中ですー!」など、実況中継したい気持ちでいっぱいでした。
本当に楽しかったです。ありがとうございました。

TEXTを書きながら、この話、漫画でも描けたらいいなと思っました。あっ、言っちゃった(笑)。描けたらいいな。

スポンサーサイト
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ